続・映画の王様

映画ライターのブログ

『ロンドン、人生はじめます』

ユージン・ターナー

『ロンドン、人生はじめます』(2018.3.28.アスミック・エース試写室)



これは本当に“いい話”なのか


 ロンドンの高級マンションに暮らすエミリー(ダイアン・キートン)が、森の中の小さな小屋に住むドナルド(ブレンダン・グリーソン)と知り合い、2人は互いに引かれ合うようになるが…。


 国立公園で暮らすホームレスが、裁判で土地の所有権を手にして資産家となった実話を基に映画化。いかにもイギリス映画らしい、ブラックユーモアと皮肉を交えて描く人間ドラマといったところか。


 ところが、2人の行動の動機や理由の描き方が曖昧なもので、エミリーはただの優柔不断なわがままおばさんに、ドナルドは逃避癖のある頑固者に見えて、あまり感情移入ができない。「これは本当に“いい話”なのか?」と自問したまま見終わってしまった。


 原題は、単に舞台となった「Hampstead=ハムステッド」。この邦題も…。