ディズニー特撮コメディ映画『ラブ・バック』『続ラブ・バッグ』
『ラブ・バック』(69)(1989.12.13.)

感情を持つフォルクスワーゲンのレーシングビートル「ハービー」が、レーサー(ディーン・ジョーンズ)と共に活躍する姿を描く。
今でこそ、こうしたファンタジー映画は、スピルバーグらの力によって大きく広まっているが、この映画の製作当時は、ディズニーの専売特許的で、子ども向けとされ、一般映画としては認知されていなかったところがある。そう考えると、スピルバーグやルーカスたちによって、こうした映画が“普通の映画”として評価されるようになったことは喜ばしい。
実際、この映画などは乗り物を絡めた楽しさという点では、『素晴らしきヒコーキ野郎』(65)や『グレートレース』(65)といった映画と同じカテゴリーで評価されてしかるべきだと思うし、『メリー・ポピンズ』(64)の監督でもあるロバート・スティーブンソンの達者な演出も、もっと評価されてもいいはずだ。ディズニーの特撮映画は子ども向けという偏見がなくなることを願う。
この映画で最も光っていたのは、憎めない敵役を、あの「チキチキマシン猛レース」のブラック魔王(悪知恵は働くが、ドジで全てが裏目に出て結局失敗する)よろしく演じていたデビッド・トムリンソンだった。『メリー・ポピンズ』でのミスター・バンクス役も忘れ難いが、ちょっと顔つきが似ているテリー・トーマス同様、余裕のあるコメディリリーフぶりがお見事。最近は、こうしたタイプの俳優が見当たらないのが寂しい気もする。
『続ラブ・バッグ』(73)(1989.12.14.)

今度のハービーのお相手はヘレン・ヘイズ演じる粋な老女。一応、前作のレーサーが旅に出て彼女が引き取ったことになっているが、前作とのつながりはほとんどない。
従って、最近のパート2のように、キャラクターたちの続きや変化を見る楽しみには欠けるが、全く別の映画として割り切って見てしまえば、これはこれで結構楽しめはする。
ところで、前作のデビッド・トムリンソンに代わって、今回はキーナー・ウィンが敵役の地上げ屋を演じていたが、ただがなっているだけで、トムリンソンのような余裕が感じられず残念だった。このあたりが、キャスティングを代えて作られた続編の弱点なのかなあ。
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