続・映画の王様

映画ライターのブログ

『法律なき町』

ユージン・ターナー

『法律なき町』(55)復刻シネマライブラリー



 1874年のカンザス州ウィチタ。カウボーイたちが暴れまわる法律なき町で、保安官となったワイアット・アープ(ジョエル・マックリー)が立ち上がる。


 製作ウォルター・ミリッシュ、監督ジャック・ターナー。法の執行人としてのアープが強調され、保安官助手となるバット・マスタースン(キース・ラーセン)も登場する。


 この映画のユニークな点は、『街中の拳銃に狙われる男』(55)『ワーロック』(59)でも描かれた、町民が任命した保安官を疎む矛盾が描かれているところ。流れ弾が当たって女子供が死ぬシーンが映るのも珍しいのではないか。


 ただ、映画公開当時、マックリーはすでに50歳なので、いささかとうが立った印象を受ける。描かれるのは「OK牧場」以前のアープだから、もう少し若いと思うのだが…。まあ、こういう映画にリアリティを求めてはいけない。


 相手役はベラ・マイルズ。ウォルター・コイ、ウォーレス・フォード、エドガー・ブキャナン、ロイド・ブリッジス、ピーター・グレイブス、ジャック・イーラムらが脇を固めている。


 最も印象的だったのは、こわもてでいかにも悪党顔をしたロバート・ウィルキ。『真昼の決闘』(52)でグレース・ケリーに撃たれる悪党の一人や『荒野の七人』(60)でブリット(ジェームズ・コバーン)に絡んでナイフでやられるウォレスを演じていた彼が、この映画では牧童頭を演じて結構目立っていたのが、何だかうれしかった。