「BSシネマ」『馬上の二人』
『馬上の二人』(61)(1986.10.19.)




マケーブ保安官(ジェームズ・スチュワート)と旧友のゲーリー中尉(リチャード・ウィドマーク)は、コマンチ族にさらわれた白人の救出を依頼され、白人の娘と少年を救いだすが、コマンチとして生きてきた彼らへの白人たちの反応は冷たかった。そんな中、少年を自分の息子と信じる夫人が彼を引き取るが…。
ジョン・フォード晩年の一作だが、残念ながら、監督の老いや衰えは、容赦なく作品内に反映されてしまうのだと痛感させられた。
晩年のフォードの作品は『リバティ・バランスを射った男』(62)を除けば、粗雑さや衰えを感じさせ、往年の片りんを思わせるシーンが、逆に寂しいものとして映るところがある。
この映画も、設定は『捜索者』(56)をほうふつとさせるが、『捜索者』が持っていた鋭さは影を潜め、中途半端な印象を抱かせるものになっている。
そう考えると、現在の黒澤明の老いてなおのパワーには、驚くべきものがあると思えてくる。映画監督も、最後は根気や執念がものをいうのだろうか。
【今の一言】これを書いたのはちょうど『乱』(85)を見た頃だったので、黒澤の健在ぶりに驚いていたのだが、この後黒澤が撮った『夢』(90)『八月の狂詩曲』(91)『まあだだよ』(93)には、さすがに衰えが感じられた。

『映像の巨人 ジョン・フォード』DIRECTED BY JOHN FORD
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/74bf8937964f85eb17613a63f16affa7
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